小児 訪問看護

医療的ケア児とは?

高齢化社会に入り、訪問看護=「お年寄り」と連想する方も多いと思います。

 

高齢者の訪問看護の利用は、介護保険によるものがほとんどです。

 

これに対し、「小児」特に「医療的ケア児」と呼ばれる小児やその家族も訪問看護を必要としています。

 

医療的ケア児とは、その名の通り、医療的ケアを必要とする子供の事です。

 

この場合の医療的ケアは、鼻や胃に管を取付て栄養剤等を接種する「経管栄養」、

 

喉に呼吸の為の器具を取り付ける「気管切開」などです。

 

医療的ケア児が増加している背景には医学の進歩があります。

 

昔なら出産時に疾患や障害があるために命を落としていた子供が新生児医療技術の進歩により、

 

この世に誕生する事ができるようになり、病院の新生児集中治療室を経てそれぞれの生活に入る事ができるようになりました。

 

しかし、生まれた後の社会的環境は不十分です。

 

それは45年も前に設定された「大島分類」という障害児の分類により、自立や歩行ができて知的障害も無い、

 

現代の「医療ケア児」は障害児には当てはまらず、法律的な支援が受けられない状況でした。

 

そこに大きな転機が訪れました。

 

2016年に障害者総合支援法が改正されて、法律に「医療的ケア児」という文言が明記されました。

 

この法改正により、医療的ケア児を支援することが、自治体の努力義務になりました。

 

それまで法律上は存在しなかった医療的ケア児への支援が始まる事になりました。

小児訪問看護の需要 と 国の方針

小児科医師の不足による病棟閉鎖、入院日数の短縮化等により、在宅療養が増加し、

 

それに伴い小児訪問看護の需要も増えています。

 

厚生労働省は「医療的ケア児」への訪問看護について2018年度から診療報酬を手厚くする方針です。

 

我国の医療的ケア児は2015年時点でおよそ17,000人で、10年かかって約2倍に増加しています。

小児訪問看護の現状

訪問看護を利用する15歳未満の患者数は、2005年におよそ2400人だったものが、

 

2017年にはおよそ14,000人と増加しています。

 

患者数が増加していますが、受け皿となる訪問看護看護ステーションは不足しています。

 

それは、事業所数も少ないという事もありますが、小児患者を受け入れる

 

訪問看護ステーションが少ないのが現状です。

 

全国訪問看護事業協会の調査によると、18歳以下の患者への訪問実績がない事業所の割合は47.4%と半数以下です。

新生児専門の訪問看護ステーション

小児訪問看護の事業者が少ないとい現状に中、小児や新生児を専門に受け入れる事業者もあります。

 

病院のNICU(新生児集中管理室)を退院した新生児を専門に訪問する事業者もいます。

 

スタッフは大学病院のNICUに勤務経験のある看護師が中心になっています。

 

主な仕事は、人工呼吸器の管理、在宅酸素、経管栄養などの医療的ケアと、母親に対する指導・支援・相談受入れなどです。